白と黒の境界線

美少女ゲームの感想と考察を書きます。更新は不定期。

素晴らしき日々 ~不連続存在~

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素晴らしき日々

雰囲気を楽しむ読み物。

幸福論と認識論を軸に、6つのシナリオからなる電波物語
世界観と演出がよく練り込まれており、ビジュアルノベル史に残る大作であることに間違いはないでしょう。

グロ、かなり凄惨ないじめ、百合、女装少年陵辱、ふたなり等の描写有
各耐性の無い方にはお薦めできませんね。特にいじめ耐性の無い方には。

CG:枚数は少ないが、その分一つ一つが丁寧でした。特に最後の皆守と由岐の1枚CGは感動ものかと。

音楽:ボーカル曲BGM共に素晴らしい。夜の向日葵はAIRの夏影に似たものを感じました。

シナリオ:正直面白くないです。すかぢ先生特有の区切り方はやってて眠くなります。

素晴らしき日々は三代電波ゲーとして有名な終ノ空リメイク版と聞いていたので、どれだけ狂ったシナリオを遊べるのか楽しみにしていたのですが、狂っていたのは2章まで。うん、拍子抜けしました。

素晴らしき日々=終ノ空リメイク×

素晴らしき日々=終ノ空マイルド〇

が正しいかと。

6人の視点で話が進むという他の作品にはない設定を活かしきれてないなぁとも思いました。

結局、皆守と羽咲の兄弟恋愛的(+‪αで由岐)な、話で幕を閉じている
じゃ、その途中にあった、2人の由岐の人格と卓司の人格はどうなったの?
途中にあった事件と謎のままのキーワードは?って話になると思うんですよ。

若月姉妹は1章で退場だし、特に高島ざくろなんて、3章で死亡してから何も語られずに終わってるし。
結局この話は最初の主人公、由岐でもなく、次の主人公、卓司でもなく、ざくろでもなく、
後半から主人公になり、進行する物語の中心にはいない皆守と羽咲の兄弟愛の話に発展するんですよね。

1章と2章で投げかけた疑問を全く解決せずに、結局は兄弟愛が勝ちました〜みたいな終わり方はどうかと思いました。

この作品は、最初にも言いましたが雰囲気を楽しむ作品かと。

文量かなり多いし、音楽背景面は素晴らしい出来になっているのでやってみる価値はあるとは思います。

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